子ども向け
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i88f5fb60e9712804/version/1284257891/image.jpg)
りょうまくん
きょうりゅうのくにをいく
あなたにおくる おはなしのほん
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i76c3fb6a3a32326a/version/1519871795/image.jpg)
坂田竜馬 さま
これは あなたのために
とくべつに つくられた おはなしのほんです。
りょうまくん たくましく大きく育ってね!
2017年9月13日
りょうまくんのことが大好きなママとパパより
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/if0428b59c8d5a7f0/version/1324344324/image.jpg)
りょうまくんは 5さい。
ふとんのなかで、ねがえりをうって ゆっくりと
めをあけました。でも、すぐに めをつぶりました。
「まさか! ユニコーンのはずがない!」
りょうまくんは いま みたものが
しんじられなかったのです。
もういちど おそるおそる めをあけてみました。
そのどうぶつは やっぱりいました。
「おはよう、りょうまくん。
きょうは きみのねがいごとを きくために
ここに やってきたんだよ」
ユニコーンは ささやきました。
「……えーっと……そうだ!
きょうりゅうのこと、もっとしりたいんだけど……」
りょうまくんは こたえました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i94fa1522c2fba69d/version/1284257980/image.jpg)
「そんなことなら、まかせといて!
これから、きょうりゅうのくにへ
つれていってあげるよ。よういは いい?
さぁ、しっかりつかまって!」
りょうまくんをのせた ユニコーンは、
おおぞらに とびたちました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i9405ec597cad1583/version/1284257995/image.jpg)
りょうまくんとユニコーンが
ついたのは、うつくしいみずうみの ほとりです。
とてもおおきなアパトサウルスが、
「やあ」と こえをかけてきました。
「ぼくのからだは、バスよりおおきいでしょ。
すきなたべものは、みどりの はっぱなんだ」
りょうまくんが なまえをきくと
「ないんだ」
きょうりゅうは かなしそうに こたえました。
「じゃ、なまえをつけてあげる。
ミスター・ビッグってどう?」
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i97ac1259bf4a9de2/version/1284258025/image.jpg)
「ねえ、みて!
あのやま、ひをふいている!」
りょうまくんは、
みずうみのむこうを ゆびさしました。
「ああ、あれは かざんだよ。
まわりをみてごらん。
きょうりゅうのくにには かざんや ぬまや
ジャングルが、あちこちにあるんだよ」
「ほんと、すごくあついね」
りょうまくんが いいました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i94403ab4b1d42538/version/1284258040/image.jpg)
そこへ、ステゴザウルスが あらわれました。
「みて! せなかのギザギザ!」
りょうまくんは さけびました。
「あれは ほねのいたで できてるんだ。
ステゴザウルスは あのギザギザで
じぶんのみを まもったり、
あそこから たいようのねつをとりいれて
からだを あたたかくするのさ」
ユニコーンが おしえてくれました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i5302a60c86115145/version/1284258059/image.jpg)
りょうまくんと ユニコ-ンは、
うすぐらいジャングルへ はいっていきました。
かわったかたちのむしや、いろいろなきょうりゅうが
たくさんいました。
あるきまわっていると、とおくから
ビシャビシャと おおきなおとが きこえてきました。
「あんなに おおきなおとを たてているのは
だれだろう?」
りょうまくんは
つきとめたくなりました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i83b361bd809d989d/version/1324344181/image.jpg)
そんなに とおくないところで、
ティエラノサウルスに であいました。
この きょうりゅうは はが おおきくて、
がんじょうなうしろあしで たっていました。
ふといしっぽが からだのささえに なっています。
「あんなに おおきなおとを たてていたのは、
きみだったの!
ちょっとうるさかったから、
ノイジィーっていうなまえを つけてあげる!」と、
りょうまくんは いいました。
「いま こんなことをしているなんて、
みんなに
しんじてもらえるかなぁ……」
りょうまくんは おもいました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i891a09abd0bc792b/version/1324344195/image.jpg)
きがつくと ユニコーンが ないてました。
「どうしたの?」
りょうまくんが ききました。
「きょうりゅうたちには
なまえをつけてあげたのに、
ぼくには つけてくれないんだもん」
ユニコーンは しょんぼりしています。
「ごめん、ごめん。
そうだ エーリエルなんて どう?」
りょうまくんが いうと
「いいね!」
ユニコーンが にっこりわらいました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i62e50945ce9a3e4f/version/1284258123/image.jpg)
とつぜん、ねことおなじくらいの おおきさの
コンプソグネイサスが
りょうまくんたちの よこを
かけぬけながら さけびました。
「ぼくに ついてきて! いいもの みせてあげる」
「はやくはしれるから、
ライトニングって よんでもいいかい?」
と、りょうまくんは いいながら
エーリエルと いっしょに すごいスピードで
ライトニングのあとを おっていきました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/ic0bac941eda83375/version/1324344219/image.jpg)
やすみなく どんどん はしっていくと、
ごつごつしたいわが そそりたっていました。
ライトニングが がけのうえのすを
みせてくれました。
なかには テルーダクティルスのこどもが
3びき いました。
「だれの こども なのかなぁ?」
りょうまくんは おもいました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/id9981eb28bc32ce5/version/1284258174/image.jpg)
「わたしだよ」というこえが、そらから きこえて
テルーダクティルスが すがたを あらわしました。
りょうまくんは
そらをとべるトカゲが いるなんて
おもっても みませんでした。
「デッキーという なまえにきめた!」と、
りょうまくんは おもいました。
デッキーが すに おりてきました。
エーリエルが デッキーと
なにか はなしを しています。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i9aad50b3cdf52b1c/version/1324344237/image.jpg)
エーリエルが りょうまくんに
「そろそろ いえに かえるじかんだよ」と、
いいました。
りょうまくん、エーリエル そして
デルーダクティルスは きょうりゅうのくにを
みおろしながら、うつくしいみずうみまで
まいもどってきました。
「なにが あるんだろう?」
きょうりゅうたちが テープやふうせんで きしべを
かざりつけています。
「なにが はじまるの?」
りょうまくんが きいても、
エーリエルは こたえてくれません。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i7b5f49b6d35e6c16/version/1284258221/image.jpg)
ちじょうに おりたつと、
ペントセレープスが あいさつに やってきました。
りょうまくんが すばやく かぞえると、
ペントセレープスのあたまには つのが 5ほん。
「なまえは ペンティーだ!」
りょうまくんは きめました。
「わたしと いっしょに きてください。
あなたを びっくりさせることが あるんです」
ペンティーは いいました。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i21bb54e22b981353/version/1324344258/image.jpg)
きょうりゅうたちが おおきなケーキを
とりかこんで います。
「だれのケーキなの?」
「りょうまくん、きみのだよ!」
きょうりゅうたちが こえをそろえて いいました。
エーリエルと きょうりゅうたちは、
りょうまくんが
いえに かえるじかんに なったことを
しっていたのです。
だから みんなは りょうまくんに
じぶんたちの くにで すごした
きょうのことを おぼえていてほしくて
パーティーを することにしたのでした。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i77a43587fe55194d/version/1284258284/image.jpg)
パーティーが おわると
ティエラノサウルスのノイジーが いいました。
「りょうまくん ざんねんだけど
もうながさきに かえるじかんだよ」
りょうまくんは、まだかえりたくありません。
でも みんなが
しんぱいするし、
みんなに きょうりゅうの くにでの ぼうけんを
はなしたくて たまりませんでした。
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i8df8c29d8cc7f31f/version/1309622111/image.jpg)
りょうまくんを いえまで
おくってくれたエーリエルが、いいました。
「きみと いっしょで ぼくも たのしかったよ」
りょうまくんの へやに
もらったケーキが ひとつと、
ともだちになったきょうりゅうたちの
サインのはいった カードが ありました。
「このケーキをみんなといっしょに たべて、
この ぼうけんの はなしを するね。
さよなら エーリエル。
ぼくの ねがいを きいてくれて
ほんとうに ありがとう」
![](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/none/path/sf93f030f7d227dcb/image/i4b20f7df2ccadf73/version/1309622122/image.jpg)
りょうまくんが
ユニコーンにあったら おねがいしたいこと